緊急入院⑨絶望という名の用紙にサイン。赤ちゃんの運命は・・・

詳しい説明を受ける

monshin_doctor_serious

その日、
夫くんと一緒に診察室にいました。

先生が時間をかけて、
エコー検査をしてくれます。

心配していた
羊水の量は変化なし

ということで、
とりあえずほっと一安心です。

夫くんは仕事の都合で、
今まで一度も妊婦健診に
立ち会うことができませんでした。

皮肉にも、今回がエコーでの
初めての赤ちゃんとの対面です。

夫くんは、
モニターに釘付けになっています。

赤ちゃんは元気に
もにょもにょ動いています。

診察が終わった後、
先生の説明がありました。

先生が用紙にいろいろと書き込みつつ、
これから赤ちゃんに起きるであろうことを
詳しく説明していきます。

超楽天的な人でも、
こんな説明を聞いたら
ひどく落ち込むでしょう。

どのように解釈しても、
赤ちゃんの運命は非常に暗いものでした。

先生がボールペンで書き込んだ用紙にも、
どこにも明るい未来なんて
1つも見つけることはできませんでした。

この先救いようのないできごとが、
赤ちゃんの身に
確実に待ち受けている
ようです。

羊水がなくなるということは・・・

赤ちゃんがどうなるか・・・

私と夫くんは、
静かに先生の話に耳を傾けていました。

平安に包まれる

ninshin_couple

本来ならそんな話を聞いたお母さんは、
激しく動揺することでしょう。

泣き叫んでいるかもしれません。

しかし、私はそのとき
不思議な平安に包まれていました。

大丈夫。そんなことにはならない。

どこからか、
そういう思いがやってきました。

先生にうながされて、
“絶望”という名の用紙に

「説明を受けました」という
サインをします。

私は診察用ベッドに横たわりながら、
上半身だけを起こしてのサインです。

車椅子に乗せられて、
再び病室へと帰ってきました。

カーテンで仕切られたベッドの傍で、
夫くんは輝くような笑顔でこう言いました。

「そんな事にはならないから。
大丈夫だよ。」と。

夫くんは嬉しそうに笑っていました。

「そうだよねー。大丈夫だよねー。」
私も笑っていました。

なぜだか、2人とも
「赤ちゃんは大丈夫。」
そんな思いに満ちあふれて
いました。

つづく・・・

 

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